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派遣事業における休業手当
-天災事変による場合-
労働基準法第26条は、使用者の責による休業の場合平均賃金の6割以上の休業手当を支払わなくてはならないと定めております。今回の東日本大震災のような天災事変の場合、派遣事業においてはどのような措置が必要か、行政通達、指針を基に考えてみたいと思います。
◆派遣先事業所が被災して操業できない場合
「派遣中の労働者の休業手当について、使用者の責に帰すべき事由があるかどうかの判断は、派遣元の事業者によってなされる。(略)派遣元の使用者について当該労働者を他の事業場に派遣する可能性等も含めて判断し、その責に帰すべき事由に該当しないかどうかを判断することになる。(昭和61・6・6基発333号)」 天災事変のような派遣先の「使用者の責に帰さない事由」により休業し、派遣就労を中止したとしても、自動的に派遣元の休業手当の支払義務がなくなる訳ではありません。派遣元が、社会通念上、他社での就業を見つけて派遣することが客観的に見て困難で、それ以上の努力は通常期待できない場合に不可抗力として休業手当の支払義務がなくなるということです。
◆派遣先は直接被害に遭わなかったが震災の影響で原材料、部品等が入荷せず派遣先が休業という場合
この場合、派遣先にとっても想定外で社会通念上不可抗力的であって、派遣先の責に帰すべき事由に該当せず、雇用主としての派遣元として労働者を他に派遣する最大の努力をしても派遣できないときは、不可抗力に準じた経営外部の事由による休業として休業手当の支払い義務はありません。
◆派遣先が震災の影響で事業規模が縮小され、社員だけで操業できるため派遣の受入を中止した場合
派遣先の経営判断による拒否のときは、派遣元として他に派遣就労させられない場合でも、派遣元と一体となった経営上の事由なので、派遣元は使用者の責に帰すべき休業として休業手当の支払いが必要となります。ただし、派遣元としては「派遣先指針」の趣旨に準じて、派遣先と派遣元の双方の責に帰すべき事由として休業手当の損失については、派遣先と協議して決定すべきでしょう。

